【児童書】黒い兄弟【感想】

またもや近くの図書館の児童書コーナーを巡回してきまして。

返却されたての本を借りてみたい衝動に駆られて、ちょうど棚に戻された本を借りてきました。

おもしろかった・・・!!!

アニメ「ロミオの青い空」の原作だとは知らず上下巻、読破しました。

アニメはタイトルだけ知ってて、まともに見たことないのでアマプラで配信される事があれば見たいと思います。調べたら、結構内容違うのね。まず主人公の名前が違うっていう(笑)ジョルジョー!!

似て非なるものとして見た方が楽しめると思います。

あらすじ

主人公ジョルジョはスイスの農家に生まれ、13歳の年に不幸が重なり貧乏になってしまう。

追い討ちをかけるように母親が骨折し、治療費を稼ぐためにジョルジョはほお傷の男に煙突掃除夫として買われ、ミラノへ旅立つ。

親友のアルフレドとの出会い、過酷な労働、癒しのアンジェレッタ、アンゼルモの執拗ないじめ、ヒステリックおかみの暴力、秘密結社黒の兄弟の加入、狼団との和解、親友の死、カセラ神降臨、壮絶な脱国劇・・・

上巻はダラダラ読んでましたが、下巻は一気に読めるほど夢中になってました。

もうほんとう、駆け抜けたって感じです。地下鉄の待ち時間すら本開いてさ。もはやその姿は二宮金次郎と言っても過言ではない。

↑作品全体のあらすじというか、各章のあらすじまで全部書いてくれてるサイトさん。

ファウスティーノ

すんごいどうでもいい事を言うと、わたしはファウスティーノ推しです。猫。

敵組織のアルフレドの葬式に参加したり、ジョルジョに「ぼくは勇気のあるやつが好きなんだ」って言われたシーンで照れながらスキップして去ったり、仲間の前で自分はジョルジョを攻撃しないと宣言したり、その後は危険を犯してまでジョルジョのこと助けたり。

敵から頼もしい味方になっていくファウスティーノが大好きになりました。一本芯ある子やん・・・・!!

ロミオの青い空では巨漢でおとなしくて愚鈍になってましたが、黒い兄弟では細っこくてすばやくて勇気のあるキャラです。猫って言われてるくらい。

てなわけでイメージイラスト描いて見ました。

見た目も猫っぽくしてみた

個人的にはアンジェレッタと結ばれて欲しいっすね(唐突)。ファウアン?猫アン?

夜な夜なアンジェレッタに会いに身軽な動作で部屋に忍び込むファウスティーノとかウマすぎる。ロマンティックー!!ごはん3合持ってきてー!!!!ロマンティックが止まらないよー!!!!!(大暴走)

ジョルジョがいなくなった後、アンジェレッタの話し相手になってくれたらいいな。オレンジ持ってったりしてさー!推せるー!これは推せるー!

すぐ誰かと結びつけようとするのは、長年CPヲタやってきた癖みたいなもんなので・・・許して・・・

感想

スイスでは実際に煙突掃除夫として少年の売買が行われていて、それを元に書かれた話です。

長い時を経ても有名だったり、アニメ化されたり、再翻訳されたりしてるのはそれだけこの作品が評価されて、たくさんの人に読まれてるということですね。

子供に人権がないようなひどい扱いや商売が実際に行われていたなんて、今の生活からは考えられないですもんね・・・

昔の暮らしや闇の部分に興味を持つきっかけにもなり

悪いことをしたらちゃんと罰がくだるお!(^O^)という教訓もあり

一人ではなにもできない無力さ、仲間がいる心強さ

どこまでも正直なジョルジョのまっすぐさ

農家のおっちゃんの粋な計らい

心揺さぶられるシーンがたくさんありました。

そしてアルフレドが逝くシーンは描かず、逝った後のシーンが描かれるというのがどれだけ人の死があっけないものかを表してるようでした。

あとやっぱりなにかを救うには「金」がいるんだな、と。気持ちではどうにもできない部分をカバーできるのはやはり「金」。

しかし気持ちで人を動かすことができることもしっかりと描かれていました。

農夫のおっちゃん、ジョルジョの大事なものを失う覚悟と必死な姿に震えたと思うよ。

もう、俺がなんとしても逃がしてやらんとって使命感すらあったね。あれだけピンチな状況だったのに堂々たる対応、肝座ってるわ。普通しどろもどろになりますって。

まとめ

狼団、黒い兄弟、カセラ先生、アンジェレッタ、農夫のおっちゃん、誰一人欠けてもこ脱出劇は成功し得なかった。ひとつひとつ、奇跡の出会いだったんだなと思いました。

でも突き動かしたのはまぎれもなくジョルジョで。どんな目にあっても真っ直ぐで勇敢で一生懸命でいたから、ただの出会いを奇跡に変えることができた。だからジョルジョはすごい。

黒い兄弟、とても楽しめた作品でした。

ファウスティーノのスピンオフください。

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